溶接工場内の溶接ヒューム集塵
金属製品製造業 M社の場合
導入経緯
溶接工場内にヒュームが漂い作業環境が悪かった。
溶接ヒュームは人体に悪影響で粉塵則という法律で局所排気装置などの設置が義務付けられているが、現状では設置されておらず、監督署よりの指導で設置しなければならなくなった。
施工概略

溶接作業箇所それぞれに、局所排気用のフードを設置する方法もあるが、作業箇所が工場内の広範囲にあることと、作業のロボット化が進んでいるのでフードを大きくしなければならず、設備投資が高くなってしまう。
- 設置箇所が広範囲
→ ダクトが長くなる - 大きなフード
→ 大風量が必要
→ 大きな排風機が必要
手作業での溶接作業とロボット溶接機での作業では、必要なフードの大きさが違ってくる。ロボット溶接機の方が作業範囲が広いため、大きなフード(大風量)が必要になる。ロボットの動きに干渉しないように図よりも大きなフードになることもある。
工場内全域で溶接作業をしている。
あちこちに点在しているため、局所排気ではダクトの配管量が非常に多くなってしまう。
そこで、工場内全体の換気をプッシュプルという方法で行うことを提案した。
しかし、風の流れの計算が難しく、失敗する可能性も高い。
今回の工事ではプッシュ、プルそれぞれにファンを設置しただけなので、シャッターなどの開閉時に入ってくる横風によりプッシュプルの気流が乱れることもあるが、ビニールカーテンなどで仕切りを作ることで、その問題も解決できる。
成果
工場内の換気がされ、作業環境が改善された。
監督署に装置の設置届を提出し、了承を得た。